1. もう迷わない!航空券代の経理処理
「出張で購入した航空券代、いつもの旅費交通費で処理していいのかな?」
日々の経理業務で、こんな疑問を感じたことはありませんか?海外出張やプライベートを兼ねた移動など、ケースによって処理方法が変わるため、判断に迷うことも多いですよね。
結論からお伝えすると、「仕事に必要な出張」であれば、航空券代はしっかり経費にできます!
ただし、計上する「タイミング」や「消費税のルール」には、間違えやすい落とし穴があるため注意が必要です。
この記事では、経理初心者の方でもスムーズに理解できるよう、基本ルールと実務で気をつけるべきポイントをわかりやすく解説します。
💡 この記事でわかること
- 経費にできる航空券代とできない航空券代の違い
- 支払日ではなく「乗った日」に経費化する正しいタイミング
- 出張とプライベート旅行を組み合わせた場合の按分テクニック
- 節税・業務効率化につながる「出張旅費規程」のメリット
2. 基本チェック:どんな航空券代なら経費にしてOK?
判断基準は「事業・業務のために必要だったかどうか」。
経費になるかどうかを判断する一番大切な基準は、「その移動が会社の仕事・事業のために必要だったかどうか」です。
利用目的ごとの基本的な考え方を一覧表にまとめました。
| 利用目的 | 基本的な考え方 |
| 支店や取引先の訪問 | 旅費交通費として経費〇 |
| 展示会・商談への参加 | 旅費交通費として経費〇 |
| 研修会・セミナーへの参加 | 旅費交通費として経費〇 |
| 従業員等の社員旅行 | 福利厚生費として経費〇(諸要件あり) |
| 役員等の私的旅行 | 経費✕(役員賞与に該当) |
| 出張+役員の私的旅行 | 業務部分と私用部分の按分整理が必要 |
⚠️ 航空券代は国内か海外かによって消費税が異なるので注意!
・国内出張の航空券代:消費税がかかる(課税仕入れ)
・海外出張の航空券代:消費税はかからない(免税・国際輸送のため)
※会計ソフトへ入力する際は、消費税の区分を間違えないように設定しましょう。
3. 実務の注意点①:「いつ」の経費にする?(計上タイミング)
A. チケットを買った日ではなく、「実際に飛行機に乗った日」が経費になるタイミングです。
航空券はクレジットカードなどで事前購入することが多いため、「決済した日」にそのまま旅費交通費として計上したくなりますよね。しかし、税務上の正しいルールでは「サービス(飛行機での移動)を受けた日」に経費化します。
そのため、購入日と搭乗日が同じ期(事業年度)内であれば大きな問題になりませんが、決算期をまたぐ場合は処理に注意が必要です。
POINT(決算期をまたぐ場合🔍)航空券を購入した事業年度と、実際に搭乗する事業年度が異なる場合は、以下の取り扱いとなる。
・購入した事業年度(今期):「前払金」(資産)として資産計上する
・搭乗した事業年度(翌期):「前払金」から「旅費交通費」(経費)へ振り替える
4. 実務の注意点②:出張ついでに観光・プライベート旅行をした場合は?
A. 仕事(業務)とプライベート(私用)をしっかり切り分ける必要があります。また、根拠となる資料もしっかり残しましょう。
たとえば「福岡での商談のために2泊3日で出張し、うち1日は延泊して観光を楽しんだ」というケースを見てみましょう。この場合、往復の航空券代(メインの目的が商談である場合)と商談のための宿泊費1泊分は経費にできますが、観光のための1泊分の宿泊費は経費にできません。
※出張の主たる目的が「観光」と判断された場合には、往復の航空券代も経費として認められない可能性があります。
📝 税務調査対策として残しておくべき資料
- 出張報告書や日程表(仕事の日程と観光の日程がわかるもの)
- 訪問先とのやり取りメールや議事録
- 業務部分と私用部分の費用を合理的に計算した根拠資料
POINT(残しておくべき資料)☑ 出張報告書や日程表(仕事の日程と観光の日程がわかるもの)
☑ 訪問先とのやり取りメールや議事録
☑ 業務部分と私用部分の費用を合理的に計算した根拠資料
5. まとめ・経理処理を楽にする「次のステップ」
出張に伴う航空券代は、業務上の必要性があれば正しく経費計上できます。ただし、「購入日と搭乗日のチェック」「消費税区分のチェック」「プライベート混在時の区分経理の徹底」といったポイントを押さえておくことが欠かせません。そのため、社員の出張が増えてきたら、会社として「出張旅費規程」を策定することをおすすめします。
POINT👉精算業務がラクになる:毎回の実費精算ではなく定額の日当(手当)支給が可能になり、精算の手間が大幅にカットできます。
👉節税効果が期待できる:支給した出張手当は会社の経費になり、受取側の社員も非課税となるため、会社・社員の双方にメリットがあります。
「自社に合った旅費規程の作り方がわからない」「複雑な出張費の処理で不安がある」という方は、顧問税理士等にご相談いただくことをおすすめします。